東京・秋葉原で2001年に開店し、さまざまなイベントのためのスペースとして親しまれてきた「リナックスカフェ秋葉原店」が25日限りで閉店することがわかった。経営するカフェソラーレが明らかにしたもので、店じまいの理由を
「業務システムとして使用していたWindows XP SP2のサポート期間が終了し、維持できなくなったため」
と説明している。
リナックスカフェは、名前のとおりLinuxに代表されるオープンソースプロダクトや自作PC関連イベントの場として知られていた。しかし、ノートパソコンを持ち込み水一杯で半日ねばる客層に憑りつかれたり、向かいの店が怪しすぎて近寄りがたいなど、経営はかならずしも順風満帆とは言えず、常にコスト削減に迫られていた。
閉店の直接の原因も、同カフェがバイトに安く構築させ十年使用してきたWindows XP SP2によるレジ業務システムが、OSのサポート期間終了に伴い「これ以上維持できなくなったため」。関係者は「SP3を入れるとブルースクリーンになる。あれがなければ2014年まで戦えたのに」と悔しそうに語る。
古参の利用客からは「リナックスカフェなんだからLinuxでシステムを構築すればよかったのではないか」との声も聞かれるが、経営者側は
「イナックス? ウチはTOTOだよ」
といぶかしげに答えるばかり。秋葉原ではMac専門店が「SE30とHyperCardで構築した業務システムが起動しなくなったため閉店する」という事件も過去にあり、あらためてレガシーシステムの危険性が再認識されることになりそうだ。