多くの人々を萌えさせながらも、その科学的な構造についてはほとんどわかっていなかった“メイドさん”…本書は、その実態を詳細な図絵とともに余さず解説した力作である。出版は数々の「図解」シリーズで好評を博してきた新紀元社。
ヴィクトリア朝英国で、退廃的な有閑貴族たちが究極の萌えを求めてオーバーテクノロジーにより開発したとされるメイド。21世紀の現代に至っても、特にズロースの内側やほのかな胸のふくらみは危険な謎に満ちたままだ。「図解メイド」では、「抱きしめるとほんのりといい香りのするしくみ」などを科学的に解説。フリルのひだを一枚一枚めくりあげるように、メイドさんの実像に迫っている。
特に、メイドさんの肛門に装備された「体外に出る寸前に排泄物を対消滅により無と化す」システムについての章は、世界ではじめて発表された貴重な資料。これにより「メイドさんはトイレになんかいかない」謎がようやく解明されたことになる。
惜しむらくは、期待されていた「ご主人さまとの禁断の愛のフラグ」機構については続刊に掲載が見送られた点。しかしながら、本書のみでも全国一千万ご主人さまのニーズを十分に満たす価値があるだろう。労作をみごとに完成させた著者・編集者諸兄には、労をねぎらうべく「お帰りなさいませ」の声をかけてやりたい。
- 2006
- 05/01 23:49