「土曜日とかさなるエイプリルフールは4月2日になります」
ことしが初めての適応事例となった「国民の四月馬鹿法」。政府は「エイプリルフールの効率的な運営を実現できた」とご満悦だが、一部には誤って例年どおりエイプリルフールを実施してしまうWebサイトも。「知らなかった」「周知不足では」との不満の声があがっている。
問題になっている「国民の四月馬鹿法」は2004年に国会で可決されたもの。以前からインターネット業界では
4月1日がアクセス数の減る土休日とバッティングすると、せっかく趣向をこらしてエイプリルフール企画を実施しても集客効果が得られない
との苦情が多く対策が急務となっていた。当時の国会が業界からの要望を受け議員立法で制定。同法により、
土・日曜日および法定祝日と重なる4月1日は、日付を4月2日とする
ことになった。今年のエイプリルフールは適用対象となる初めてのケースだ。
政府は印刷業者への通知のほか新聞・テレビを介して周知の徹底に努めてきたが、2ちゃんねるとmixiしか情報源をもたない貧乏Web業界人を中心に
「今年もエイプリルフールやろうぜ」
とくだらない企画に血道を上げてしまう者が続出。各地で混乱を招いている。
某大手ポータルサイト勤務のWebディレクターは、今年もエイプリルフールがあるものと思いこんでデタラメな新サービスのページをデッチあげ。直後に「今年は4月1日はない」と知り
頭のハゲたグループ会社社長から「キミ、あれホントにやるんだよね」と実現を厳命された。できなきゃ左遷だ…
と頭を抱えている。また、大手PCニュースサイトに寄稿する中年ライターは、ウソ記事公開直後にソフト業界大手からクレームを受けた。
「マックロソフトだとかマラクロソフトだとか、よくもコケにしてくれましたね。今年は許しませんよ」と言われた。もうVistaのRC版はもらえないかもしれない…
これらの業界人は「政府の周知不足。われわれに瑕疵はない」と訴えているが、担当官庁である経済産業省の担当者は
そう何回も法律を反故にしてたまるか。だいたいいい大人がウソをつく習慣がよくない。責任は自分でとるべき
と強い態度に出ている。週明けには多くの首が飛ぶことになりそうだ。