「うなぎの権利と生活をまもる会」(本部:東京)は26日、
「特別おいしいものでもないのに、“土用の丑の日にはうなぎを食べろ”とそそのかし多くのうなぎを殺した」
として、被疑者不詳のまま殺人罪で築地署に告訴したことをあきらかにした。うなぎの殺害についてはかねてから問題視されていたが、刑事告訴に踏み切った例ははじめて。
同会会長のうな太郎氏によると、理由もなく惨殺されるうなぎの数は約7億5千万匹にものぼるが、そのうちの10パーセントはうなぎ店で殺されているという。こうした殺害事例の動機となっているのが「土用の丑の日はうなぎを食べると健康によい」という言い伝えだが、実際には
「うなぎは高タンパクなだけで特に滋養はない。むしろ生食時には血液に毒が含まれ非常に危険だ。また、夏は身が痩せるのでおいしくない。まったくのデマ」
だという。
さらに、最近では安い中国産のうなぎが冷凍品として流通し、お母さんの手抜き料理に使われることが多く「食育の阻害や家庭内不和の原因にもなっている」というからおそろしい。こうしたさまざまな弊害をもたらした犯人は今のところ不明だが、うな太郎氏は「これ以上、同胞の死を見過ごすわけにはいかない」と被疑者不詳のまま告訴に踏み切った。
うな太郎氏によれば、うなぎたちはいわれのない差別による大量虐殺のほか、
「ああ、夜のおかしの…」
「むかし、よくエロ本に出てたよね」
などと中傷を受けることも多く、苦しむ日々をおくっているとのこと。司直には、一日も早く犯人を見つけ出し、被害者救済をはかるよう期待したい。