国内の電卓機器を製造・販売するメーカーらが構成している「全日本電卓連合協会」(主幹事企業:カシオ)は10日、中国の国防費が次年度で18年連続2ケタ増となることを受け
強い憂慮の念を表する
との公開書簡を中国大使館に宛て送付した。家電業界が他国の国防問題に抗議するのはきわめて異例。
中国の次年度国防予算については今月上旬の全人代ですでに承認されており、またも2ケタ増となることが決まっている。全電連の抗議はこれを伝える国内電を受けたもの。
同協会が問題にしているのは、
あまりの伸びの大きさに、電卓では桁数が多すぎて扱いきれない
という点だ。書簡によると
18年前の国防費を1円としても、18年連続で2ケタ増やされるとその額は1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000円で十澗(かん)円となる。これだけでも十分脅威だが、仮にさらに18年連続で2ケタ増ともなれば阿僧祇円。那由他まであと一歩だ。これではとても我々のつくる電卓では表示しきれない。中国の国防費だけのために天文学的数値を扱えるようにしろというのか
と抗議。中国に対して国防費の圧縮か、大幅なデノミを求めている。
協会から書簡を受け取った中国大使は
なにか誤解されているような気がする。とりあえず本国と相談してみたい
と困惑気味に語っていた。