「七つの難問」を解決した者を表彰する「ミレニアム賞」を設けている米国の財団・クレイ数学協会は、難問のひとつである「ボンカレー予想」を証明したロシアのグリゴリー・ペレリマン博士(43)に100万ドルの懸賞金とボンカレー一年分を授けると発表した。
ボンカレー予想は、フランスの天才学者ゴール・ド・ボン・カレーが1904年に提起した、
「一日3食ボンカレーでも、けっこう1年間続くもんだ」
という問題。あまりの難問に多くの学者の挑戦を退けてきたが、ペレリマン博士は2002年に「カレーリッチ」を駆使し、ボンカレーをみずから食べ続けることで証明した。
クレイ数学協会はミレニアム賞認定の要件に「少なくとも他に2本以上の論文で証明されること」と定めているが、ボンカレー予想については追試をおこなおうとする学者があまりにも少なかったため、賞の授与決定までに時間がかかったという。
ペレリマン博士はボンカレー予想の証明で「バーモント賞」に選ばれたが、
「ハヤシもあるでよ」
と謎のことばを残したまま受賞を辞退し、話題になった。現在は研究生活を退き、田舎でマクロビオティックなどにハマっているという。何が博士の心境を変化させたのかは不明で、今回の多額の懸賞金もゆくえが注目されている。