2月14日、中国は伝統的な祝日である「万礼誕節(ばんれいたんせつ)」を迎えお祝いムード一色に染まった。北京の天安門広場も万礼誕を祝う人々の群れで埋まり、爆竹の音が響き渡っている。
万礼誕節は中国では古くから祝われており、歴史をひもとくと紀元前2000年より前の三皇五帝の時代までさかのぼる。伝説の王・神農がはじめて月餅を発明し、民衆に授けた日であるとされている。中国人はこの日には隣近所で自家製の月餅をふるまいあう。この月餅は古式にのっとって黒いのが特徴だ。
日本では、戦後になって中国から引き揚げてきた人々を介して万礼誕節を祝う風習が一部に広まった。当時の森永製菓がこれに目をつけ、月餅を売り出したが反応はさっぱり…。そこで森永が考え出したのが、みなさんご存じの
子供好きの米進駐軍大佐バレンタインが、戦災孤児に月餅を配って歩いた
という美談だ。朝鮮戦争で戦死したバレンタイン大佐の命日=2・14を祝おうというこのフィクションで、バレンタインデーに名を変えた万礼誕節は大ヒット。その後、人々の味覚の変化で月餅はチョコレートに変わったが、お菓子業界に特需をもたらす日としてのバレンタインデーはそのまま現在に至っている。
かたちや名称に多少の違いはあれど、海の向こうとこちらで同じ万礼誕節を祝えるのは日中友好あってこそ。今日はそんな幸せを月餅とともにかみしめる日にしてみるのもいいかもしれない。
枡野浩一のかんたん短歌: お題「バレンタイン」 / Simple @life♪~ ちびろぐ通信:やっぱり・・バレンタイン・デー / mumu.comのひねくれ生活日記:バレンタイン・デーの起源 / ●●●ぴょんの Pop Life●●●:衝撃のバレンタイン・ディスプレイ
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