栃木県随一のクオリティペーパーで知られる下野新聞(本社:宇都宮市)が、産経新聞社会部がネットサービス「Twitter」に書き込んだ内容について、正式な抗議声明を発表した。同紙は
「“初めて”とはたいへんな非常識だ」
と産経に紙面での謝罪文掲載を要求している。
問題になっているのは、産経新聞社会部記者が30日深夜にTwitterで
「産経新聞が初めて下野なう」
と書き込んだ一件。これに対し下野新聞側は
「新聞記者ともあろうものが“今日初めて下野新聞を読んだ”と公言して恥じないとは何事か」
と怒っている。
下野新聞と言えば、国内で最も読書人口の少ない栃木県で高いクオリティを保つという難事業に長年取り組み、言論人の尊敬を集めてきた有力紙。足の爪を切るとき床に敷くのにも便利と県民に親しまれている。それだけに、たかが東京の一地方紙に過ぎない産経の記者に「読んだことなかった。初めて」と言われたことはがまんならないようす。取材に応じてくれた広報担当者も
「ごじゃっぺばっかいってんじゃね、このでれすけやろが」
と興奮ぎみだった。
同紙では、謝罪を求めると同時に再発を防ぐため産経新聞に対し全社員出席の「下野新聞読書会」を開くよう求めていく方針。また、下野新聞も知らないようなレベルの低い記者が現れる背景を
「異説ではあるが産経新聞が社食に“しもつかれ”を置いていないことを最も大きな理由として挙げたい」
としており、「記者の一日一食しもつかれ義務化」も要求するという。しばらく昼時の産経本社には近寄らないほうがよさそうだ。