とんかつの「和幸グループ」は10日、来客向けサービスとして展開していた「キャベツおかわり無料」を取りやめ、有料化することを発表した。異例の寒波による葉物野菜類の価格高騰が原因。貧乏苦学生の裏技だった「キャベツだけでご飯3杯」が難しくなるため、各大学キャンパスなどに動揺が広がっている。
キャベツの値段は、産地で大雪が続く今冬のあいだに1.5倍へと高騰。キャベツの無料提供を続けると「収益を大きく圧迫する」との観測から和幸幹部が有料化を決断した。当面はキャベツおかわり一回につき53円(税込)の値付けとなる。
おかわり無料のキャベツは長らく苦学生の胃袋を支えてきた。都内私立大学に通うAさん(19歳)は、
とんかつに手をつけず10杯ご飯を食べたこともあった。キャベツなしでおなじことができるかと問われると自信がない
と語る。学生たちへの影響は大きい。
各大学の自治組合では和幸の今回の決定に対抗。学生向けに「とんかつソースだけでご飯を5杯おかわりする方法」などをレクチャーするセミナーを開き、飢えた若者を救済していく考えだ。