こんにゃく加工品メーカー「マンナンライフ」(本社・群馬県)は10日、ミニカップ入りこんにゃくゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑」改良版を発表。早ければ来月初旬から出荷開始することを明らかにした。同商品は、幼児の窒息死事故が原因で一時製造中止となっていた。
マンナンライフ広報部によると、新しい製品では
「こんにゃくの真ん中に切れ目を入れる」
ことで、誤飲してのどに詰まった際の窒息のおそれをほぼゼロにした。同時に、切れ目により食用以外の新たな実用性を付加。若い独身男性のニーズに応えることで市場拡大を狙う。もちろん使用後の食用にも耐えるエコ対応だ。
同社が社外モニターを使い感想を聞いたところでは、一部「小さすぎて入らない」という見栄っぱりな回答もあったものの
「すばらしい感触だ。これまでのこんにゃくでは
- レジに持っていくのに抵抗がある
- 使用中に真ん中の切れ目から裂ける
などの問題があったが、これはどちらも解決しているし、買ってきて包丁を入れなくてもすぐ使える」
と、おおむね好評だったという。
ただ、こんにゃく自体ののどに詰まる危険性や
「何十億・何兆もの小さな命をうばう道具として毎日使われている」
という事実は変わらないままだ。こうした点についてマンナンライフ側は「こんにゃくを使うかそれ以外の道具を使うかは個人の自由だ」と関知しない方針。同社の道義的責任を今後も厳しく追及していく必要がありそうだ。