スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2008年のノーベル物理学賞を、電撃ネットワークの南部虎弾(なんぶとらた)氏(57)に授与することを決めた。日本人が物理学賞を受賞するのは、1949年の湯川秀樹、65年の朝永振一郎、73年の江崎玲於奈、02年の小柴昌俊ら4氏に続く快挙。
授賞理由は、南部氏の
「“禅パワー”でビール缶を額にくっつけたままグラスに注ぐ」
持ちネタ。その不可思議さの物理学に与えたインパクトが高く評価された。ダチョウ倶楽部など後進を積極的に育成してきた姿勢も、選考理由のひとつになったものと見られる。
南部氏については国内では「イロモノ芸人」として業績が不当に低く評価されるいっぽう、海外では「トーキョー・ショック・ボーイズ」と呼ばれ人気を博していた。今回の一件で、国際的な才能が埋もれてしまいがちなわが国の島国的気質が、あらためて浮き彫りになったかっこうだ。今後、南部氏の地上波各局での露出が増えることを期待したい。
受賞について、氏は
「学会での不遇に自殺を考え、blogに気持ちをしたためてファンに励まされたこともあった。ようやく報われた。がんばってきてよかった」
と話している。賞金は1000万スウェーデン・クローナ(約1億4000万円)。授賞式は電撃ネットワークスウェーデンライブにあわせ、12月10日にストックホルムで行われる。