先生に出された難解な宿題を専門家が無償で解いてくれるという夢のようなWebサービスが公開された。しかも開発したのは都内在住の小学生。悪夢のような問題に毎日苦しんでいる子どもたちには福音となりそうだ。
4日までに公開されたのは
「宿題.in」
だ。世田谷区の小学生・北沢たかしくん(11)が開発した。使い方はかんたん。解けない宿題を動画にエンコードして、
「日教組の捏造問題~
解けないなんてチャチなもんじゃねえ。正解のない宿題を出されたぜ」
などとキャプションをつけアップするだけ。すると、どこからともなくその筋の専門家がきて「こっ、このバカ共がっ!」と正解や解説を投稿してくれる。
開発者のたかしくん自身も、このサービスで宿題を片付けている。
「分数の割り算が解けるなんて捏造」
という質問をアップし、「割る数の分母と分子入れ換えるってなんだよ、日教組の捏造だろプギャーm9」などと自演コメントを入れておいたところ、科学ジャーナリストや遅筆のラノベ小説家がわらわらと集まってきて算数ドリルを片付けてくれた。「たいへん便利なサービスなのでみんなにも使ってほしい」と、たかしくんは話す。
一種のクラウドソーシングモデルと言えるユニークなサービスだが、開発にもクラウドソーシングを活用したという。たかしくんがネットで「こんなサービスがあればと思うが、日教組の陰謀で作れない」と書き込みしておいたところ、
「えがちゃんとかいう人がタダで作ってくれた」
という。ネットの善意が子どもたちをすこやかに育てる好例と言えそうだ。