「死んでも靖国神社で会える」と考えている人が、なんと8割も─。産経新聞が同紙読者を対象に死生観を聞いたアンケートで、こんな意外な結果がわかった。背景には、戦後レジームの崩壊で手痛い敗戦のショックを忘れ、仮想戦記などで自慰史観におぼれる現状があるようだ。
このアンケートは、産経新聞が統一協会の協力を得て今年8月はじめにおこなったもの。中学生や中二病患者、中学生なみの歴史知識しかもたない記者などおよそ4,200人の読者を対象におこなわれた。
アンケートは、
「あなたは死んだらどうなると思いますか」
と問うものだったが、これに対しておよそ8割が
「靖国神社にゆく」
と、およそ非科学的きわまりない回答を選んだという。また、ひどい例では「靖国神社でひとつのお座布団になる。分祀はできない」などと、生物から無生物への輪廻転生をうたうわけのわからない回答もあった。
今回の結果について産経新聞では、
「“死んで花実が咲くものか”という常識が、若い世代にきちんと教えられていない。先の大戦での失敗を忘れ都合よく美化した過去だけを伝えていこうとする動きが学力低下を招いているのではないか」
と分析している。同紙は、こうした日本人の低俗化に警鐘を鳴らすべく「溶けゆく日本人」キャンペーンを紙上で展開していく予定だ。