関西銘菓「赤福」の賞味期限を偽る事件が話題となっているが、bogusnews編集部では被害者への聞き取り調査により悪質な手口の実態をつかんだ。許すまじ、食品偽装。その闇は純真な子どもの仮面をまとっていた。
栃木県在住のOさん(42)が偽装赤福の被害に遭ったのはこの9月。隣家の中学3年生・少年AがOさん宅をたずねてきたのがきっかけだった。
「修学旅行のおみやげに赤福を買ってきました。おいしいので召し上がってください」
Oさんは、少年犯罪が凶悪化する昨今、一服の清涼剤にふれた思いで喜んで受け取り、あっという間に平らげた。
事態が急変したのは深夜。Oさんは激烈な下痢に悩まされ、あわや死ぬ思いを味わった。いぶかしんで赤福の包装紙を確認してみると、なんと4日前のもの。Aに問い詰めてみると「3泊4日の旅行初日に買ったもの」だと自白。悪質な賞味期限偽装が発覚した。
編集部の調べでは、全国の中高生が修学旅行帰りにご近所に配る赤福のおよそ82パーセントが賞味期限切れ。善意の仮面をかぶってなされる凶行に、現代の子どもたちの心の闇の底知れなさを感じる。しかし、製造元の株式会社赤福(本社:名古屋県伊勢市)は、この件について
「うちのせいじゃないので知りません」
と開き直るばかり。学校関係者には、旅行先での女性教諭による手取り足取り指導の充実を期待したいところだ。