地球温暖化防止に取り組む「チーム・マイナス6%」企画の一環として、日本マクドナルドの協力を得て展開していた「CO2削減チャレンジ宣言でビッグマック半額キャンペーン」について、環境省は9日、
「CO2排出量を増やし、逆効果になることがわかった」
として取りやめることを決めた。
このキャンペーンは、環境省のホームページにアクセスしCO2削減に取り組む宣言書に署名、最寄りのマクドナルドに持ち込むと半額でビッグマックを食べられるというもの。ユニークな取り組みとして人気を博し、開始直後にはホームページがパンクするというトラブルも起きたほどだった。
しかし同省が9日までに行った検証の結果、意外な事実が判明。通常人間が一日に吐く呼気に含まれる二酸化炭素の量は「1400グラム前後」とされているが、3ヶ月ビッグマックを食べ続けて太った被験者の呼気を調べたところ、
「CO2排出量が1600グラム弱と、ビッグマックを食べなかった場合と比べて14パーセントも増大する」
ことがわかったのだ。そのほかの環境への配慮ぶんでマイナス6%を実現していたとしても、差し引きで8%も地球に優しくないことになる。
検証結果を受け、環境省は急きょマクドナルドと対応を協議。10日以降、キャンペーンを取りやめることを決めた。同省広報官は、
「真摯に環境保護に取り組んでくださったみなさまにはまことに申しわけない。深くお詫びする。来週からは“マツモトキヨシ”と提携し、
“参加者は無料でキッチンドメスト飲み放題”
のキャンペーンを行う。これなら一日1400グラムのCO2を確実に削減できる」
と話している。