政府が国策として推進している「地上波デジタル」対応テレビを買わない、モラルの低い下級市民が激増中だ。なかには地デジにまわすべき金を大根めしなどの食費にあてたり、通院のために高級都バスを乗り回したりする者もいるという。与党はこれらの世帯へ地デジチューナーを無料配布するために数百億円の予算計上を検討しており、財政にあたえる影響も深刻だ。
地上波テレビは2011年7月に現行のアナログ放送からデジタル放送への全面移行が決まっており、国のメンツや放送事業者の都合があるのでスケジュールの変更はありえない。多くの愛国者は狭い住宅事情もかえりみず薄型大画面地デジ対応テレビの購入を進めているが、中には
「(アナログを)停めるなら停めてみろ」
とひらきなおって買わないモラルの低い者がいるという。
都内・秋葉原の「ヨドバシカメラ」で地デジ対応テレビを販売するため、松下電器から派遣されている会社員の吉田大三朗さん(29)。
「朝9時から夜9時まで売り場に立っているのに、
“難しいことはわからない”
“頼んでない”
などと買ってくれない老人が多い」
と嘆く。量販店店員へのアンケートでは98%が「地デジを買わない人間力の低い国民がいる」としており、80%が原因として「モラルの低下」を挙げている。
迷惑をこうむっているのは子どもたちだ。地デジ未対応世帯の子らは、学校で
「なに、おまえんちビンボー」
と後ろ指をさされ、他の家庭の父兄からも「貧乏が伝染るので近寄らないように」と村八分にされている。すべては非常識な親の責任と言えるだろう。
政府・与党は現在、低所得者・高齢者世帯に地上波デジタル対応チューナーをバラまく新政策を検討中だ。しかし、配布にかかる予算はタダではない。国民のモラル低下を食い止める方策こそ、必要とされているのではないか。