北陸電力は28日、点検のため運転停止中の石川県・志賀原発2号機の高圧タービン内で、直径1~2ミリのご飯つぶが約900個見つかったことを明らかにした。原子力安全・保安院によると原発タービン内からご飯つぶが大量に見つかったのは初めてで、迷走する原発の安全管理にまたも問題が投げかけられたかっこうだ。
北陸電力の調べによると、ご飯つぶはタービン内の二つの羽根の根もとで見つかった。適度に粘りけのある食感から銘柄は「コシヒカリ」と見られている。
「原発作業員がもちこんだおにぎりを食べるときにこぼしたのではないか」
とのことだが、製造元の日立製作所社員がこぼした可能性もあるため引き続き詳細な調査を続けている。
志賀原発2号機は、この3月に営業運転を始めたばかり。中部電力浜岡原発で同型タービンが羽根の脱落を起こすという事故があり、念のため操業を停止して点検を行っていた。北陸電力広報部はご飯つぶと事故との因果関係はないと見ているものの、
「お百姓さんに申しわけが立たない。作業員には、原発の中ではキレイに食べるように指導を徹底したい」
と謝意を表明している。