新三種の神器のひとつともうたわれ、人気を集めている「薄型大画面テレビ」。庶民のお茶の間をさらに豊かにしてくれる夢の家電だが、ここに来て新たな問題が指摘されている。大画面テレビを購入した家庭で「ベランダほたる族」ならぬ
「ベランダテレビ族」
が急増しているというのだ。
「ベランダテレビ族」とは、リビングに据え付けたテレビをベランダから視聴する人々を指すことば。大画面テレビが普及しはじめたここ1,2年のあいだに国内で急増。都内のマンション林立地帯をゴールデンタイムの夜9時前後に訪れると、たしかに
「ベランダから部屋の中を覗き込んで歓声を上げている」
ようすを見かける。
なぜベランダからテレビを視るのか。ご存じのように、テレビは離れて視ないと目が悪くなる。この視聴距離は画面の大きさに応じて長くなり、ブラウン管型テレビは縦の大きさの7倍、液晶・プラズマでは4倍の距離をとる必要があるのだ。現在、市場の売れ筋は縦46.1cmの37V型。この場合、画面から
46.1×4=184.4cm
離れて視なければお母さんに叱られることになる。
184cmといえば、日本のお茶の間の主要スペックである四畳半ではおさまりきらない。ベランダテレビ族は、
「目が悪くならないように画面から距離をおくあまり、ベランダに出てしまった」
人々だったわけだ。
識者のあいだでは、これらベランダテレビ族救済のために
- お母さんにおおめにみてもらう
- ベランダに折りたたみいすを買う
など積極的な支援策を政府に望む声があがりつつあるいっぽう、
「そもそも見栄を張って大画面テレビを買うからベランダに出るハメになる。みのもんたか細木数子しか映さないなら、14型でじゅうぶん」
との指摘も。いずれにせよ、大画面テレビをねたむ編集主幹のためにアフィリエイトでがっぽがっぽ儲けさせてあげることが急務のようだ。