26日、政府の「自殺対策関係省庁連絡会議」が開かれ、自殺者を5千人削減する数値目標を含む総合対策を決定した。国内の年間自殺者数は98年以降毎年3万人超を数え、国際的にも類を見ない高水準となっていた。政府は今回の総合対策で「交通事故死亡者数以上」「戦争なみ」などの批判にこたえ、自殺大国ニッポンの汚名返上をめざす。
対策の中核となるのは、自殺を図る危険性のある人物を早期に発見し自殺する前に殺す「サーチ&デストロイ」政策。企業など各事業者に「自殺しそうな人物」の発見義務を課すほか、町内会レベルでも「隣組」をもうけて自殺予備軍の密告を推奨する。各地方自治体は通報を受け付けるとスナイパーを派遣し、自殺志願者を暗殺するしくみだ。地域ごとに人口に応じて暗殺件数ノルマを課すことで「5千人削減は容易」と厚労省の担当者はみる。
また労働基準法を改正し、月残業時間の上限を744時間に緩和。「自殺する前に過労死」させることでも自殺者削減をめざす。激務でうつ病になった患者の場合「治療で軽快に向かいはじめた時期に自殺するケースが多い」ため、「むしろ治療をはじめから一切受けさせない」ことで自殺者を減らすよう、うつ病患者の通院支援に活用されている精神保健福祉法第32条を来年度以降廃止することも決定した。
政府では、自殺増の背景には「国民の人間力不足」があるとみている。総務省では「若者の人間力を高めるための国民運動」でも活躍中の眞鍋かをりさんを自殺対策キャンペーンイメージタレントとして起用。
自殺せずに生き続けるためには、感情よりも先に人間力が必要。人間力を高めてだらだらと人生を送って
と国民に訴えかけていく予定だ。