いわゆる「内定切り」が相次ぐなど、新卒学生の就職活動が厳しさを増している。そんななか、ユニークな採用基準を打ち出す企業が登場した。なんと
「自社製品を今までどれだけ購入してきたか」
を選考条件にするというのだ。自社製品の営業実績で新卒採用をおこなう企業はすでにソフトバンクという例があるが、自社製品買いを条件にするのはきわめて珍しく、学生たちから賛否両論があがっている。
この企業は、美少女ゲームソフトメーカー大手の「アトリエかぐや」。再来年入社の新卒採用選考にあたって、
「かぐやのソフトをどれだけ購入しプレイしたことがあるか」
を選考基準のひとつにするという。今月中旬までに応募者らに伝えた。きわめて異例なこの措置だが、学生らは
「いままでエロゲにかけてきた金と時間、そして何兆という生命の素はムダではなかった」
と一様に歓迎する姿勢だ。
いっぽうで、
「私は凌辱系しかプレイしない。かぐやはマニアを差別しているのではないか」
「妊婦母乳系に命をかけてきたのに。内定前の学生に“嗜好を変えて自社製品を買え”というのはおかしい」
という批判も、ごくわずかながらある。これに対しアトリエかぐや側は
「好きでなければできない仕事なので、あくまで適性を見る一環とさせていただくだけ。弊社の作風に合わない嗜好でも、新たな市場開拓の力になると判断できれば前向きに採用したい」
と説明している。
こうした動きに追随する企業も現れている。池袋ケイブックスでは、新卒採用に
「腐女子枠」
を新設。「これまでに何冊のBL本を購入したか」「何種類のカップリングを妄想したか」を選考基準にすることを明らかにしている。これには、すでに人の道を踏み外している女子学生らが狂喜乱舞。セミナー回りもせず同人誌を買いあさるなどの影響が出ている。不況が原因とはいえ、今年は「就職戦線に異常者アリ」と言えそうだ。