アメリカ航空宇宙局(NASA)は1日、火星表面を調査中の探査機「フェニックス」が「氷らしき物体を発見した」とした前日までの発表が「誤りだった」ことを明らかにした。氷の存在は水、ひいては生命が火星に存在する可能性を示唆するものだっただけに、誤報と知った関係者のあいだでは一様に落胆の声が広がっている。
この物体は、フェニックスが着陸している足場をカメラで探索中に発見したもので、白く冷たそうな塊だったことから「すわ氷か!」とNASA内部は色めきたった。しかし、
「あれはぼくが落としたアイスキャンデーです」
との連絡がNASAに入ったことで正体が判明した。
連絡してきたのは火星人の◎※▽♪××~くん(6)。◎※▽くんはこの日、ママとおつかいに行ったスーパーでアイスキャンデーを買ってもらい、なめながら帰り道を歩いていたが、たまたまフェニックスの着陸地点に通りがかったところで誤って落としてしまったという。報道で氷と勘違いされ大騒ぎになっているのは知っていたが、
「アイスを落としたのがショックでいじけていて、連絡が遅れた」
と、NASAへの電話で語った。
NASAの報道官は記者会見の席上、
「今度こそ火星に生命が存在する証拠をつかんだと思ったのに…やはり、人類は宇宙にひとりぼっちなのだろうか」
と、かなり意気消沈しているようすだった。いっぽうで、人類にとって重要な学術的調査をおこなっている場所で気楽にアイスをなめるとは、まったくしつけがなっていないと言わざるを得ない。急増するモンスター火星人にどのように対処していくべきか、社会を挙げて検討していく必要があるだろう。