自民党の伊吹文明幹事長は、私財を投げうって国民に提供するとの意向を13日明らかにした。社会保障費など国民にかかるカネの増大に対応するためで、「今の時代あたりまえ」と他の政治家にも追随を呼びかけている。
発表があったのはこの日午前の記者会見席上。昨今の国家財政の厳しさに触れつつ、
「かつては、お殿様が
“お金が足りない”
と言ったら、年貢を増やすのが当たり前だった。いまは主権在民で国民がお殿様。年貢を増やし、公僕たる政治家からどんどん搾り取るのが当然だ」
と、自発的に年貢を多く納める意向を示した。
伊吹幹事長によれば、今後の年貢は財政状況を考えると「四公六民ではなまぬるい」とのことで「八公二民」から「九公一民」の線で検討しているという。同時に
「胡麻の油と政治家は、搾れば搾るほど出ずる物なり」
「政治家は生かさぬよう殺さぬよう」
とも語り、他の政治家からも搾れるだけ搾り取るよう呼びかけていた。
戦後民主主義の長い歴史のなかでも、ここまで「国民主権」「政治家は国民の下僕」という正義感をあらわにした発言はめずらしく、国民のあいだからは早くも
「でかした。ほうびをつかわす」
「苦しゅうない。近う寄れ」
といったもったいないおことばが届いている。増収となる年貢の額は伊吹氏ひとりで少なくとも数億円をくだらない見込み。これで上野公園のブルーシート城に住むお殿様たちの生活も数十年は安泰だろう。