75歳以上の高齢者の健康保険料を年金から天引きにする「後期高齢者医療制度」が、15日からはじまった。実際に天引きされた年金の額を通帳で確認した高齢者のあいだでは、
「思わず昇天しかけた」
と喜びの声が相次いでいる。「すばらしい制度。“極楽医療制度”と呼ぶべきではないか」との指摘すらある。
豊島区巣鴨在住の魚野目トメさん(76)も、この日に通帳を確認して極楽往生一歩手前となったひとり。月4万円ほどの年金から保険料6,000円弱が引かれていた。一瞬意識が薄れ、蓮の浮かぶ池の向こうでおしゃかさまがおいでおいでしているのが見えたという。
「ありがたいことですじゃ。今度の支給日には、まちがいなく極楽に行けるですじゃ」
と、手を合わせておがむトメさん。
同様の奇跡を体験した高齢者は、全国で少なくとも100万人にものぼるとみられる。ご存知のとおり、後期高齢者医療制度には「長寿医療制度」というめでたい愛称があるが、お年寄りをまとめて極楽往生させてくれる制度に“長寿”という形容詞は「なまぬるい」との指摘も。足立区在住の鈴木大二郎さん(79)は
「極楽ゆきを手助けしてくれる“極楽医療制度”じゃ。フク…これでようやくわしもおまえに会える…」
と感無量なようす。
このようにありがたいしくみを現実のものとした福田康夫首相については、かなり徳が高いものと見られ、一部では
「まさに生き仏。もしやダライ・ラマの生まれ変わりではないか」
ともささやかれている。すでに、中国共産党中央委員会がダライ・ラマの転生であるかどうかを認定するための特使派遣を検討中とのことだ。