米Googleは新サービス
「Google三千大世界」
の提供を15日から開始した。地図情報の「Google Maps」、宇宙を眺められる「Google Sky」などをさらに進化させた位置づけのブラウザ向けサービスで、三千大世界=娑婆を仏の視点で散策することができる。
Google三千大世界にアクセスすると、須弥山を中心としたわれわれが住む四大洲・九山八海の世界はもちろんのこと、その外側にある小千世界、小千世界が千個あつまった中千世界、さらにそれが千個あつまった大千世界…と、全体で10億個もの世界が集まった三千大世界すべてを見渡すことができる。従来、三千大世界全体を見渡すにはひとりの仏が必要とされていたが、この常識をGoogleが打ち破ったかっこうだ。
表示に使用される三千大世界のデータは、Googleがインドのゴータマ社との契約により提供を受けたもの。利用にあたってはブラウザ以外に特殊なソフトウェアは不要。料金も無料だが、事前のインストール作業として入滅が必要。入滅方法は断食・土中入定を経た即身仏方式が指定されている。一般的な方式であるため、初心者でも特につまづくことはないだろう。
実際にGoogle三千大世界を体験した利用者からは、「広い宇宙で苦しむ衆生を目の当たりにし、慈愛の想いを新たにした」「蜘蛛の糸を伝ってのぼってくるカンダタを見た」などといった体験談が多数寄せられている。誰でも仏気分を味わうことのできるこのサービス。末法の世に救済をもたらすことができるかどうか、要注目と言えそうだ。南無阿弥陀仏。