もはや混沌のるつぼと化しつつあるイラク情勢。米軍司令部もいらだちを隠せないようすで、このところ地域住民の神経を逆なでするような行動が目立っている。なかには神聖なモズクまで侵すような事例も複数見られ、反米感情の高まりは抑えきれそうにない。
都内台東区浅草で乾物店を営む山田寅吉さん(76)も、先ごろモズク被害を受けたひとり。山田さんによると、数人の米兵がいきなり押しかけてきたのは26日昼過ぎ。彼らは入店すると、傍若無人に「ヘーイ、ジャパニーズノリイズベリーパリパリ」「イグザクトリー」などと叫びながら写真を撮り始めた。やがてその中のひとりが片隅に陳列してあったモズクに気づき「ホワット? イズジスワカーメ?」と無造作につかんだという。山田さんが抗議すると「ソーリー。バット、コレベリベリオイシイネー」とほほえみ、一万円札をむりやり握らせて便利なカットタイプ乾燥モズク約80gを持ち去った。
山田さんは「うちはここで120年商売やってるんだ。毛唐に食わせるモズクはねえって言ってやりたかったが、まあ金さえ払ってくれるんなら文句はねえよ」とホクホク顔だった。米軍スポークスマンはこの件について「酢の物にするととても美味だ」とコメントを発表している。
- 2004
- 05/26 22:07