iPadなどタブレット型端末の台頭で「電子書籍」の普及がにわかに現実味を帯びはじめている。収益悪化に苦しむ新聞業界も「電子新聞」に期待を寄せているが、実現するには乗り越えなければならない大きな“壁”のあることが、業界団体の調べでわかった。
調査をおこなったのは新聞各社が加盟する全国新聞協会。同協会では電子新聞のあるべき姿を模索するため、全国の新聞購読者3千名から「新聞に期待する機能」を聴取。その結果、1位は
「爪切りのとき足の下に敷く」
機能だということがわかった。
協会では「iPadなどはもろく、足蹴にするとすぐ壊れてしまう」ことから、現状のタブレット端末では
「読者に期待される機能をもった電子新聞の実現は困難」
と結論づけるレポートをまとめた。
また、聴取結果の2位以下も
- 雨で濡れた靴に詰める
- 窓ガラスの拭き掃除に使う
などの要望が挙がっていたという。関係者は「タブレット端末が耐久性だけでなく、吸水性などを備えるまで待つ必要がある」と、新聞電子化の前に立ちはだかる壁の高さを指摘している。