大学の人材育成能力不足が指摘されるなか、独特のカリキュラムで学生を育て高い就職率を達成した大学が、なんと秋田にあるとして注目を集めている。大学全入時代のひとつの理想モデルとして、大いに学ぶべきところがありそうだ。
話題を呼んでいるのは国際教養大(秋田市雄和、中嶋嶺雄学長)。2004年に日本初の地方独立単科大学として設立された。地方の公立大でありながら、卒業者の内定先は三菱商事、住友商事、モルガン・スタンレーなど大手グローバル企業ばかり。今年のオープンキャンパスへの来場者も、2日間で2千人を超えた。
出身者が企業から重宝がられるのは、やはり秋田伝統の
「なまはげ」
を即戦力として獲得できる点。不況が深まるなか、首斬り役は恒常的に不足しているという。入社後はすぐに人事部に配属され、
「退職勧奨に応じない子はいねがー」
「自己都合退職を受け入れない子はいねがー」
と大ナタをふるうという。
同大学設立推進に携わった秋田県文化課では、
「秋田文化を世界に発信できてうれしい。次は、女性の生理洋品として“秋田名物きりたんぽ”も広めていきたい」
と話している。