南アフリカで開催されているサッカーワールドカップで、ついに最悪の事態が起きてしまった。W杯出場中のカメルーンのチームが凶悪な強盗の被害に遭ってしまったのだ。南アは治安の悪さがかねてから懸念されていたが、主役であるスポーツ選手が被害に遭うというミュンヘン五輪を彷彿とさせる最悪の事態に、国際世論の反応が注目される。
事件が起きたのは日本時間14日の午後11時すぎ。スタジアムで次の試合に備えて練習試合に臨もうとしていたカメルーン選手らの前に、青づくめの服装をした暴漢ら11人がわらわらと現れ、足や手でボールに殴る蹴るの暴行を加えたすえ、カメルーンチームの所持勝ち点3を強奪した。
地元警察では、暴漢の服装から「決定力不足で知られるギャング“青い旅団”に間違いない」と見ている。犯人のひとりが、去り際に
「急に被害者が来たので強盗してしまった」
と意味不明の言い訳をしていたことも、旅団の関係者であるアツシ・ヤナギサワの特徴と一致するため、まず間違いないもよう。
被害に遭ったカメルーンの選手らは「集団でよってたかってモノを奪い取るなど、卑劣きわまりない」とスポーツマンらしい理由から憤慨しているという。治安の問題視されていた南アでの開催を強行し前代未聞の被害を出すことになったW杯に、主催者側への非難の声が高まることは間違いなさそうだ。