公正取引委員会は25日、鎮痛剤「バファリン」について
「消費者に著しい誤解をまねく表示をおこなった」
として、景品表示法の優良誤認表示禁止違反により販売元のライオン株式会社(本社:東京都)に排除措置命令を出した。バファリンは「バファリンの半分はやさしさでできています」のキャッチフレーズで知られ長く親しまれてきただけに、今回の摘発は多方面に衝撃を与えそうだ。
同委員会が独自に調査したところによれば、一般にバファリンとして販売されている「バファリンA」の成分は
- 痛みを取るが胃にやさしくない「アセチルサリチル酸」が330ミリグラム
- 胃にやさしい「合成ヒドロタルサイト」が100ミリグラム
であった。これをもとに計算すると「やさしさ」成分のヒドロタルサイトはわずか23パーセントしか含まれておらず、半分どころか4分の1にも満たないことが判明。悪質な偽装表示であるとして今回の排除措置に踏み切ったという。
バファリンの「やさしさ表示」はかねてから業界を中心に「偽装だ」とささやかれていたものの、
「告発しようとする者はライオンの秘密エージェントにより“おはようからおやすみまで”監視される」
など黒いうわさが絶えず、ストーカー行為をおそれた人々が口をつぐむ状況が続いていた。公取委では「排除命令は不正をただす道の端緒にすぎない。さらに追及を続け、責任者には塀の中でみっちりサイコロトークをしてもらう」と話している。
バファリン宣伝タレント・バファリスさんのコメント:
(排除命令は)ライオンの人から今朝電話がかかってきて知りました。「公取は大きな頭痛のタネだ」とこぼしていましたが、大きすぎてぼくには食べきれないです…