第二次世界大戦で亡くなった英霊を対象に弊紙がおこなったアンケートで、終戦の日を靖国神社ではなく
「実家で過ごす」
とする回答が90パーセントを占める結果が出た。戦後60年以上が経過して愛国意識が薄れている危機的状況が明らかになるとともに、今年も主要閣僚らの多くが靖国を訪れた公式参拝の意義が問われそうだ。
アンケートは15日の午前中、恐山イタコ通信による電話調査で2,000柱を対象におこなった(有効回答数1,945柱)。
「終戦の日である8月15日、あなたはどこで過ごしますか」
という設問に対し、「実家で子孫と過ごす」との回答が90.1パーセントでもっとも多かった。他の回答は「わからない」が6.4パーセント、「ここは寒い、寒いよ…」が3パーセントのいっぽう、「靖国神社で過ごす」はわずか0.5パーセントだった。
「実家で過ごす」と答えた英霊に「なぜ靖国に行かないのか」と聞いたところ、
「お盆は家族と過ごすのが美しい日本の伝統だから」
が回答のほとんどを占めた。ほかに「キモいのがウヨウヨ集まってくるから」という答えも目立った。
終戦記念日には「祖国の礎となった英霊と再会し慰める日」として愛国の志士や有力政治家が靖国神社に集うのが恒例となっているが、かんじんの英霊たちの参加率の低さが今回の調査で浮き彫りになったかっこうだ。内閣総理大臣補佐官で教育再生担当の山谷えり子氏は、午後の記者会見でこの件について
「まことに嘆かわしい話。靖国に行く人が何をお参りしに行っているのかわからなくなってしまう。(実家で過ごす人は)受けた教育が悪かったのではないか」
と懸念を表明した。