世界的ベストセラーのファンタジー小説「タナボタ」シリーズ最新刊が、21日に日本を含む90カ国で同時に発売開始となった。今作は十年続いたシリーズの完結編として注目が集まっている。
この作品は、強運に生まれついた少年「タナーボッター」の成り上がりっぷりを描いたファンタジー。第一作から、
- 貧乏なみなしごだったのに、タナボタ式に魔法学校から入学案内が来る
- 学校に入ってみたら、実は亡き父が名士だったので一躍ヒーローに
- 同級生の子役が成長につれ、どんどん小悪魔美人に…。うれしい誤算
などさまざまなタナボタっぷりを見せつけたことで、格差社会に生きる少年・少女の憧れの的となっていた。
今回の完結編は、
「タナボタとわらしべ長者」
と題し、主人公とまったく同じ能力をもつライバルとの因縁の対決が描かれている。ふたりは生死を賭して「借り物競走」対決に挑むが…。
いっぽう、すでに読破したファンからは、
「“実はタナボタは家族と海難事故に巻き込まれて以来植物状態で、今までの楽しい冒険はすべて夢の中の出来事だった”というひどいオチだった。後書きに“世の中にそんなにうまい話はないことを伝えたかった”という筆者の言い訳があったが、小説の中だけでもせめて夢を見せ続けて欲しかったのに」
と憤慨する声が聞かれている。あ、ごめん。ネタバレしちゃった。