どうしてもリニア路線を曲げたい─。リニア中央新幹線計画で諏訪・伊那谷回りの「Bルート」実現を求めている長野県は、施工コンサルタントとしてロシア皇帝・ニコライ1世さんの招聘を決定した。豊富な実績をもとにJR東海と交渉し同社が推進する南アルプス貫通の「Cルート」を曲げてもらうべく、県幹部は大きな期待を寄せている。
ニコライ1世はロシア各地の巨大鉄道計画を推進した経験豊富な人物として知られる。また、モスクワ-ペテルブルク間の路線図をみずから定規を引いて描いた際には、たまたま指が当たり曲がってできたカーブをそのまま施工させた剛腕でもおなじみだ。長野県幹部は皇帝を起用しての秘策
コードネーム「皇帝の指作戦」
を次のように語る。
「まず、JR東海には南アルプス貫通のCルートを呑むと見せかけて和解する。代わりに、路線図はニコライさんに引かせてもらうよう交渉。そして、ニコライさんが図面を引くとき、すかさず指をぶつけてBルートを引いてもらうのだ。一度引いてしまえばもう消せない。こちらのものだ」
この計画は完璧で、県はBルート実現を100パーセント確信しているという。
起用されたニコライ1世さんも協力に前向き。
「日本の皆さんとお会いするのが楽しみでビッチ。息子とも仲良くしてほしいデスキー」
などとロシア語で語っているという。長野県では、近々来日する皇帝のために津田三蔵巡査を中心とした特別警備歓迎チームを編成。Bルート実現に向け万全を期す意向だ。