絶賛休載まんが国際度量衡委員会は、パリで現地時間1日に開かれた定期総会で雑誌記事などにおける「休載期間」の単位として「トガシ」を採用することを、満場一致で可決した。トガシは、日本の人気漫画家・冨樫義博氏の名前から来ており、日常生活で幅広く使われる単位に日本人名が採用されることは珍しい。
今回の「トガシ」単位決定の背景には、作家・漫画家の連載における休載の状況が科学的に比較しづらいという問題があった。休載が多いかはどうしても読者の主観によって意見が分かれ、ともすれば宗教論争を招きかねない。事態を重くみた同委員会では各方面から専門家を招集。客観的に休載を評価できる単位の制定のため、一年をかけて議論していた。
その結果、日本のみならず海外でも「休載の神」の呼び声高い冨樫義博氏を単位名として、休載期間をあらわす「トガシ」が制定されたというわけだ。オブザーバーとして委員会に参加した美内すずえ氏は、「ナガノやイノウエ、ミウラといった声もあったが、やはり大御所を、ということでトガシに決まった。同じ日本人として鼻が高い」と語る。
なお、1トガシは休載期間が長いだけでなく掲載原稿が下書きレベルかどうかも考慮してはじめて到達できる数値として定義されている。このため補助単位として「センチトガシ」の使用が推奨されており、1年休載は「10センチトガシ」となるので初心者は注意が必要。弊紙とは無関係な単位だが、今後の活用に期待大と言えそうだ。