11日未明に静岡県を中心とする地域で発生した地震は、かねてから警戒されている東海地震ではなく
「韜晦地震」
であることが判明した。気象庁の調査でわかったもので、関係者は
「謙譲の美徳がある」
「控えめですばらしい」
と評している。
調査にあたって、気象庁は今回の地震と面接をおこなった。席上「東海地震ですか?」と聞いたところ、
「違いますよぉ」
「ボクなんか、そんな大したもんじゃないですって」
と韜晦してみせたため、東海地震ではなく韜晦地震であることがわかった。
念のため再度「ほんとうに東海地震じゃないんですよね?」と確認したが、これについても
「フィリピン海プレートのプレート境界で起きてないですしぃ」
「前兆すべりもなかったじゃないですか」
「ホント、違いますって。おそれおおいです」
と否定したとのことで、関係者は「実に礼を重んじた韜晦ぶりだ。謙譲の美徳がある」「最近の日本人が忘れた控えめな態度を持ち合わせている。すばらしい」と、韜晦地震であることに太鼓判を押す。
気象庁でおこなわれた記者会見では、記者団から「念のため三回聞いたほうがよかったのではないか」との問いが出たが、同庁職員は
「とんでもない。二回聞けば十分だ」
と、なぜか血相を変えて否定した。会見終了後、この職員が「三顧の礼が…あぶないあぶない…」とナゾめいたことばをブツブツ言っていたのが気になった。弊紙では、真実を追究すべく自称・韜晦地震に三回目の質問を敢行しインタビュー記事をお届けする予定だ。