ジャストシステム(本社:徳島)の日本語入力ソフトらを組織する労働組合「ATOK労連」(阿波三四郎委員長)は23日、労働条件改善を求めて全面ストライキに踏み切った。これに伴い全国でなぜか変換できないトラブルが相次いでおり、市民生活に多大な影響が出るのは避けられない見通しだ。
ジャストシステムでは人件費圧縮のため日本語入力ソフトの雇用形態を変更。9月から月300円の月給制にすることを決めていた。これに対しATOK労連は
「月300円では一家の大黒柱としてやっていけない。どうやって一太郎や花子、xfyを養えばよいのか」
と反発。撤回を求めていたが交渉が決裂したため、今回のスト突入となった。
ストライキの影響で23日朝から日本語変換ができないトラブルが相次いでいる。西新宿のIT企業に勤める男性(26)は、早朝出勤で匿名掲示板に書き込みしようとして異変に気付いた。
「“ふいんき”を変換しようとしたら、なぜか変換できなくて…ストだったとは。早く決着をつけてほしい」
といら立つ。同様に「“おうきなおっぱい”が変換できない」「“ろうほ”の漢字が出ない」など、市民生活に混乱が広がっている。
ジャストシステムでは労組と粘り強く交渉を進めつつ、同業他社のMS-IMEやことえりから振替変換の協力を得て事態の収拾をはかっているが、ATOK側が強硬な姿勢を崩しておらず解決までにはさらに時間を要する見込みだ。
編集部注)この記事はMS-IMEで海底鱒