一部ネット右翼や産経など御用新聞からマニアックな支持を受けていたSFアニメ「超時空大臣アカギ」だが、ここにきてスポンサーの都合により急遽打ち切りが決まった。「おとなの事情に満ちた深みのある作品」との別れに、惜別の念を禁じえない。
あらすじ:
「チクショオオオオ! くらえ、チュウゴーク! 無理矢理農産物輸出拡大策!」
「こいアカギ! 実はオレは北京で高い日本米をデモ販売されただけで死ぬぞ!」
(ザン)
「グアアアア! “ザ・デフレ”と呼ばれたこのオレが、日本ごときに…」
「チュウゴークが死んだようですな」
「ククク、ヤツは“農産物四天王”の中でも最弱。われわれ米・加・豪に勝つことは…」
「くらえー!」
「グワー!」
「おおっ? 最後のボスの部屋へと続く扉がこんなところに…」
「よく来たな、アカギ。私がラスボスのアーベだ」
「きさまがアーベ…」
「ここまで辞表を書かなかった、その心意気はみごとだ。聞け、アカギ。戦う前に一つ言っておくことがある。お前は私を倒すのに“参院選惨敗”が必要だと思っているようだが、そんなものは要らない。そして余計なことを喋るので捕えておいたおまえの両親は、洗脳しすぎでおかしくなってきたから近くの町に解放しておいた」
「ふっ、そうか。オレも、スキャンダルを起こしすぎて消された死に別れの前任者がいたような気がしていたが、そんなことはなかったぜ」
「いいだろう。来い、アカギ!」
「ウォォォ!!」
アカギの領収書が世界を救うと信じて…!(完)
スペースの都合上わずか30秒の放送となった最終話だが、アカギの地元を股にかけた活躍を描く一大サーガの幕引きにふさわしい仕上がりだった。しかし、エンドロールにそっと挿入されていた
「与党に入れない有権者が嫌い。自分は辞めない総理が嫌い。バイバイ」
というコメントは、少し見苦しかったのではないか。アカギ先生の次回作に期待したい。